毒親(発達障害)と生きる

共感・肯定ゼロ 否定と操縦の子育てからの回復

2019-01-01から1年間の記事一覧

発達性トラウマ障害から複雑性PTSDへ 

幼少期にマルトリートメントによって愛着障害になった子どもの心の疾患は、手当されなければ、成長とともに深刻化する。複数のマルトリートメントは脳の海馬や偏桃体まで影響を与える。DV目撃、暴言、他些細なストレスも深刻なダメージを与える可能性がある。

マルトリートメントとオキシトシン(愛情ホルモン)

マルトリートメント(不適切な養育)が脳の中のオキシトシン受容体の遺伝子をかえる。オキシトシンは妊娠、出産、授乳に関わるホルモンとしられてきたが、社会性や親密さ、寛容や優しさ、など、対人関係を円滑にする役割があることあがわかってきた。

毒親育ちに自己肯定感を持てと言わないで~なるべく~

自己肯定感のありようは、これまでの人生の結果であり、原因ではない。親の愛情や適切な養育をもらえなかった子どもはそれでも必死に生き延びようとする。 そうやってなんとか生き延びてきたきたことを肯定してほしい。

毒親の幅と社会の変化

毒親といっても、親の態度も親子の関係も千差万別である。日本でパワーハラスメントという言葉が使われるようになったのは、2000年以降のことだ、弱い立場の者が強い立場にあるものの行為にNOと言える意識が広がった。毒親も家庭という場での親という権力者…

大人のADHDの多くは大人の愛着障害か

「大人のADHD」は子どものADHDとは似ても似つかぬものであるということがわかってきた。こどものADHD は年齢を経ると落ち着いていくのに対し、大人のADHDと言われるものは、神経障害という点では軽くても、生きづらさという点ではずっと深刻だった。

愛着障害の広汎性と遅発性

愛着はヒトとして生きる人生の土台となる。養育者とのスキンシップや喃語によやりとりなどを通して信頼感が育まれる。愛着にの影響は広範囲に及び、愛着不全・マルトリートメントが多かった場合は心身に不健康な影響を及ぼし、人間関係、社会的態度にも影響…

毒親の二面性と愛着とPTSDを考える

育つ過程で私が一番混乱したのは、親の外面と内面の違いである。軍人の家族であったから外で立派にふるまうという教育をされたのかもしれない。両親にとって人間関係は上下関係であり、対等な関係は知らなかったのだろう。

毒親(発達障害)の介護は自分のため?

愛してもらえなかった親の介護はできるか。同居を始めて母の言動の全貌がみえ、過去のトラウマ記憶をよみがえった。それは苦しいけれど、回復への道の第一歩であった。

子どもを愛することは自分のため

親に愛されずに育った人が親になると葛藤を抱える。子育ての場面で幼かったころの記憶がよみがえり苦しくなってしまうこともある。子どもと共感し、親の駄目な部分もさらけ出すことで、子育てが少し楽になるかもしれない。

背中のコリとボリヴェーガル理論

子どもの頃、背中側が凝り固まっていた。背中側の迷走神経は、ポージェス博士のポリヴェーガル理論によると、背中側の迷走神経は、爬虫類にもみられるふるい神経系統で消化、睡眠など生命維持の役割をする。この神経は過剰な反応を示すと、凍り付きのじょう…

「今」を乱すトラウマ記憶

強烈な体験は処理しきれずに、その時の五感がそのまま冷凍保存される。 生き延びるための本能のようなものだが、人間には厄介な面がある。 冷凍保存された記憶が何らかの引き金によって一気に解凍され、処理しきれないと再び凍結される。

暴言・パワハラ・モラハラ・いじめ満載の家庭と戦争のトラウマ

私は、暴言・パワハラ・モラハラ・いじめが日常の家庭で育った。戦争の時代に育った両親にとって、虐待とは身体的な暴力とネグレクトだった。暴言やパワハラはは躾や教育であり、モラハラ・いじめは日常生活の一コマしかなかった。

親の暴言は子どもの脳を傷つける

親からの暴言を繰り返し受けた子どもは、脳の聴覚野の一部がひだいかすることがわかった。聴覚野は言語にかかわる領域で、他人の言葉を理解し、会話をするコミュニケーションに関わる。 肥大化により余計な負荷が脳にかかってしまう。

ストレスとトラウマの違い

ストレスはストレスのもととなるものが無くなれば、心の状態は元に戻る。トラウマはストレスのある状況が亡くなってもその状況が残り続ける。心に限度の超えた力が加われば、心の状態は元に戻らなくなる。

複雑性PTSDと発達期のトラウマ

PTSDは一過性のトラウマにより、体、記憶、言動の調節の障害。複雑性PTSDは逃れることが困難な状況の中で繰り返されてきた出来事によって生じる感情・認知・対人関係の障害・症状。

反応性愛着障害と発達障害 

愛着障害は5歳未満に始まる対人関係の障害で感情の調節機能と対人関係が築けないことが主な症状である。 愛着障害と発達障害の症状は似ているが、治療法は違う。 現代では愛着障害と診断されないまでもマルトリートメントが原因で愛着の形成に問題が生じ、そ…

愛着とスキンシップと「抱き癖」

人の赤ん坊はかなり未熟な状態で生まれる。ポルトマンはそれを生理的早産と表現した。赤ん坊には原始反射という生まれつきの機能がある。 進化の途上で母親にしがみつき生き延びてきた進化の痕跡だろう。

ヒトの進化と愛着障害

赤ちゃんは進化の途上で生まれる。生まれてから6か月~12か月までに脳のシナプスが急激に増える。 赤ちゃんと特定の養育者に結ばれる愛着関係が発達や人間関係の基礎となる。 愛着障害とは5歳未満にはじまった対人関係の障害えある。

反応性愛着障害ー安定型・回避型・両価型・無秩序型

子どもがどのような愛着タイプをもつのかのカギを握るのは、子どもに対する母親(保護者)の接し方だ。 安定型の母親は子どもの安全基地としてきのうしているが、その他のタイプは安全基地として機能しておらず、恐怖の対象になっていることすらある。

反応性愛着障害ー母親(保護者)が『安全基地』として機能しないー1

愛着が理解されるようになってからまだ半世紀しかたっていない。 精神科医ボウルビイは、第2次世界大戦下で母親を失い、栄養や世話は足りているのに成長が止まり、発達、情緒に問題を抱える子どもたちに出会った。

感情のごみ箱とメルトダウン

母の感情のごみ箱のように感じてきた。 母の暴言タイムはどうやらすアスペルガー症候群特有の感情のメルトダウンのようだ。母の暴言は主語を子どもにすることで母の問題ではなく子どもの問題にすり替えられた。

定型発達かアスペルガーか、私は何者か?

幼いころからやり場のない寂しさを抱えてきた。共感されたことがないせいだろう。成長した私は母と同じような行動をとるようになった。35歳で体調を崩したのは、自分ではない自分を生きていたからだろう。

母が発達障害であることを受け入れた過程

老母が発達障害だとわかり、それをうけいれるまでに8年かかった。混乱と困惑の時期、距離をとって安定し始めた時期、発達障害であるとわかり、自分の回復を目指すようになる。

安心と安全・今を生きる・受容

毒親による影響から回復するためのヒント、安心・安全な場所、今に集中して生きること、自分をそのまま認めること。普段、何気なく感じている感情や思考は過去のデータに基づいている。 できてもできなくても、成果があろうとなかろうと今を生き、自分を認め…

「ありがとう」と「ごめんなさい」

老母はありがとう、ごめんなさいを言えない。自分で何でもできると時はよいが、日常生活に助けが必要になった時に言えないと周囲との軋轢、トラブルが起きやすく、手助けを得られないこともある。 そんな母のもとに育った私は、幼い時にありがとう、ごめんな…

自己中の母は重ね着症候群?

重ね着症候群とは種々の精神症状や行動障害の背景に発達障害が存在するという概念である。老母と暮らし始め、認知症の次に自己愛性パーソナリティ障害を疑った。

ほどほどがわからない母 

母はほどほどというようなあいまいな概念はわからない。話し言葉は李理解しづらく、文字や絵などの視覚情報のほうを理解しやすい。 母が長年、通っている教会には発達障害の母にとってなじみやすい要因があった。

母の家庭内コミュニケーションは悪口

発達障害の母は人の気持ちがよくわからないのと、臨機応変な対応ができないので、世間話が苦手である。 母はいつしか人の悪口や批判をコミュニケーション手段とするようになってしまった。当初は悪意や他意のない物言いだったのかもしれないが、発達障害とい…

母の激しい嫉妬や敵意の理由

軽度発達障害の人の中には、周囲にも本人にもその認識がなく、努力が空回りしたり、周囲との信頼関係が失われてしまっている人もいる。彼ら彼女らは「心身ともに疲れ切って自信をなくし、他のもっと重い障害を持っている人達よりもはるかに自尊心や自己肯定…

私は母の道具?便利な人? 

私は母の道具か?母とやり取りする時に自分が道具か母の手足のお湯に扱われていると感じることがある。アスペルガー症候群と診断された方の身体感覚や世界の見え方は興味深く、母の言動、いままでの私と母の関係を理解するヒントになる。