毒親(発達障害)と生きる

共感・肯定ゼロ 否定と操縦の子育てからの回復

母が発達障害であることを受け入れた過程

 

 

困惑と動揺と怒りが噴出した時期  2011~2014春

父が亡くなって母と同居を開始したのは、今から8年前だ。

母と会話が成り立たず、相互の意思疎通ができないことにまず戸惑う。

認知症を疑ったのち、母娘関係、毒親関連の本を読み漁る。

精神状態も不安定で、いわゆるカサンドラ症候群に陥っていたと思う。

 

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親子間での関係は、カサンドラ症候群の症状を複雑化させる。

実家を出てから、自分なりの人生を歩いていた。

ところが忘れていた母との確執を思いだしてしまう。

あの時はこう言われた、こういうこともされたと鮮明に思い出してしまい、その記憶が苦しかった。

母と暮らし始めるまですっかりそんなことは忘れていたのに。

 

この時期の後半は、一人でいられる場所、母から離れられる場所が必要だと思い、自分だけのリビングを確保する。

その部屋にコタツとお茶セットを用意して自分だけの空間を作った。

同時にガーデニングを始め、以前より趣味にしていた写真も撮り続ける。

自分の時間や場所を確保し、好きなことに没頭しようとしたが、母のことがほとんど頭から離れず苦しかった。

一緒に生活しているので、母の不意の攻撃(アラ探し、見下し発言)をかわし切れず、ダメージを受けた。

いくつかのカウンセリングやワークショップに参加したが、その時はいったん納得して元気になったような気になるが、時間がたつとまたもやもやと腑に落ちない感じが続いた。

母を高齢者施設に入所させることも考えたが、諸々の事情から実現しなかった。

今思えば、私自身もそうすることにどこか違和感を感じていたと思う。

 

精神状態が少しづつ安定した時期 2014~2017

同じ家の中で自分の居場所を作っても、やはり一緒に住むのはつらいと考えて2世帯住宅に移ることに決めた。

とても開放感と安心感があった。

また、自分の家の(テリトリー)に母を絶対入れないと決めた。

母がわが家に入るのを一回でも許してしまえば、それが当たり前になり、2世帯住宅に移った労力は全て無駄になってしまう。

3年ぶりに自分のペースで何事も進めることができるのはとてもうれしかった。

ガーデニングを本格的にやりたい(自分自身の気持ちを支えるために)と思ったので、庭の広い家にした。

汗をかいてくたくたになりながらも、庭を造るのはとても楽しかった。

土や植物と向き合うことで精神状態は少しづつ安定していった。

 

引っ越して2年目くらいに、母が肩周辺を骨折をして入院した。

この頃、気持ちが落ち着いてきていたとは言え、母と関わるのは本当に嫌で恐怖すら感じていた。

しかし、これを機に介護判定をしてもらい、週に一度のリハビリに通わせることに成功した。

病院やリハビリのことについて、母と最小限の関わりと限定することで、なんとか乗り切った。

最初のケアマネさんに時間はかかったが、母の外と内での態度の違いを理解していただき、やっと母のことを一人で抱えなくてもいいと感じられた。

 

母はリハビリを勝手にやめたり、具合が悪いと一日のほとんどを寝て過ごす時期があったが、ケアマネさんが相談にのってくれたおかげで、振り回されながらもなんとか母の独居生活を維持できた。

お盆や年末・年始の時期、母が通っている教会の人達も家族中心の生活になるらしく、そういう時期に何か言ってくるのがわかった。

 

 

母が発達障害であると確信した時期 (2017~2018)

被虐待児童について書かれた本を読んでいて、私が母から受けてきたのは心理的虐待(心理的ネグレクトを含む)であったとはっきりとわかった。

同時に、母が適切な愛着関係を築くことができない発達障害を抱えた人だということも確信した。

この時は今まで気づいてきた自分の人生が真っ白に何もなくなってしまったかのように感じた時だ。

達成感があるドミノ倒しとは真逆の感じである。

このショック(喪失感)は2年くらい続く。

発達障害について勉強しようとする気も起きなかった。

淡々と生活を送った。

家事をして、春夏秋は庭作業をして、冬は編み物をした。

 

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受容と変化の時期 (2018年後半~2019)

嘆くことに飽き始めた時期。

母は90歳目前、これから手がかからなくなることはない。

母と関わることに平常心でいられる自分になりたいと思った。

介護を自分一人で背負い込むつもりは全くないが、発生するであろうと雑多な事柄にいちいち多大なストレスを感じていたら自分が持たない。

自分のために母の発達障害を受け入れ対応していこうと思った。

 

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