毒親(発達障害)と生きる

共感・肯定ゼロ 否定と操縦の子育てからの回復

背中のコリとボリヴェーガル理論

子どもの頃、背中側が凝り固まっていた。背中側の迷走神経は、ポージェス博士のポリヴェーガル理論によると、背中側の迷走神経は、爬虫類にもみられるふるい神経系統で消化、睡眠など生命維持の役割をする。この神経は過剰な反応を示すと、凍り付きのじょう…

「今」を乱すトラウマ記憶

強烈な体験は処理しきれずに、その時の五感がそのまま冷凍保存される。 生き延びるための本能のようなものだが、人間には厄介な面がある。 冷凍保存された記憶が何らかの引き金によって一気に解凍され、処理しきれないと再び凍結される。

暴言・パワハラ・モラハラ・いじめ満載の家庭と戦争のトラウマ

私は、暴言・パワハラ・モラハラ・いじめが日常の家庭で育った。戦争の時代に育った両親にとって、虐待とは身体的な暴力とネグレクトだった。暴言やパワハラはは躾や教育であり、モラハラ・いじめは日常生活の一コマしかなかった。

親の暴言は子どもの脳を傷つける

親からの暴言を繰り返し受けた子どもは、脳の聴覚野の一部がひだいかすることがわかった。聴覚野は言語にかかわる領域で、他人の言葉を理解し、会話をするコミュニケーションに関わる。 肥大化により余計な負荷が脳にかかってしまう。

ストレスとトラウマの違い

ストレスはストレスのもととなるものが無くなれば、心の状態は元に戻る。トラウマはストレスのある状況が亡くなってもその状況が残り続ける。心に限度の超えた力が加われば、心の状態は元に戻らなくなる。

複雑性PTSDと発達期のトラウマ

PTSDは一過性のトラウマにより、体、記憶、言動の調節の障害。複雑性PTSDは逃れることが困難な状況の中で繰り返されてきた出来事によって生じる感情・認知・対人関係の障害・症状。

反応性愛着障害と発達障害 

愛着障害は5歳未満に始まる対人関係の障害で感情の調節機能と対人関係が築けないことが主な症状である。 愛着障害と発達障害の症状は似ているが、治療法は違う。 現代では愛着障害と診断されないまでもマルトリートメントが原因で愛着の形成に問題が生じ、そ…

愛着とスキンシップと「抱き癖」

人の赤ん坊はかなり未熟な状態で生まれる。ポルトマンはそれを生理的早産と表現した。赤ん坊には原始反射という生まれつきの機能がある。 進化の途上で母親にしがみつき生き延びてきた進化の痕跡だろう。

ヒトの進化と愛着障害

赤ちゃんは進化の途上で生まれる。生まれてから6か月~12か月までに脳のシナプスが急激に増える。 赤ちゃんと特定の養育者に結ばれる愛着関係が発達や人間関係の基礎となる。 愛着障害とは5歳未満にはじまった対人関係の障害えある。

反応性愛着障害ー安定型・回避型・両価型・無秩序型

子どもがどのような愛着タイプをもつのかのカギを握るのは、子どもに対する母親(保護者)の接し方だ。 安定型の母親は子どもの安全基地としてきのうしているが、その他のタイプは安全基地として機能しておらず、恐怖の対象になっていることすらある。

反応性愛着障害ー母親(保護者)が『安全基地』として機能しないー1

愛着が理解されるようになってからまだ半世紀しかたっていない。 精神科医ボウルビイは、第2次世界大戦下で母親を失い、栄養や世話は足りているのに成長が止まり、発達、情緒に問題を抱える子どもたちに出会った。

感情のごみ箱とメルトダウン

母の感情のごみ箱のように感じてきた。 母の暴言タイムはどうやらすアスペルガー症候群特有の感情のメルトダウンのようだ。母の暴言は主語を子どもにすることで母の問題ではなく子どもの問題にすり替えられた。

定型発達かアスペルガーか、私は何者か?

幼いころからやり場のない寂しさを抱えてきた。共感されたことがないせいだろう。成長した私は母と同じような行動をとるようになった。35歳で体調を崩したのは、自分ではない自分を生きていたからだろう。

母が発達障害であることを受け入れた過程

老母が発達障害だとわかり、それをうけいれるまでに8年かかった。混乱と困惑の時期、距離をとって安定し始めた時期、発達障害であるとわかり、自分の回復を目指すようになる。

安心と安全・今を生きる・受容

毒親による影響から回復するためのヒント、安心・安全な場所、今に集中して生きること、自分をそのまま認めること。普段、何気なく感じている感情や思考は過去のデータに基づいている。 できてもできなくても、成果があろうとなかろうと今を生き、自分を認め…

「ありがとう」と「ごめんなさい」

老母はありがとう、ごめんなさいを言えない。自分で何でもできると時はよいが、日常生活に助けが必要になった時に言えないと周囲との軋轢、トラブルが起きやすく、手助けを得られないこともある。 そんな母のもとに育った私は、幼い時にありがとう、ごめんな…

自己中の母は重ね着症候群?

重ね着症候群とは種々の精神症状や行動障害の背景に発達障害が存在するという概念である。老母と暮らし始め、認知症の次に自己愛性パーソナリティ障害を疑った。

ほどほどがわからない母 

母はほどほどというようなあいまいな概念はわからない。話し言葉は李理解しづらく、文字や絵などの視覚情報のほうを理解しやすい。 母が長年、通っている教会には発達障害の母にとってなじみやすい要因があった。

母の家庭内コミュニケーションは悪口

発達障害の母は人の気持ちがよくわからないのと、臨機応変な対応ができないので、世間話が苦手である。 母はいつしか人の悪口や批判をコミュニケーション手段とするようになってしまった。当初は悪意や他意のない物言いだったのかもしれないが、発達障害とい…

母の激しい嫉妬や敵意の理由

軽度発達障害の人の中には、周囲にも本人にもその認識がなく、努力が空回りしたり、周囲との信頼関係が失われてしまっている人もいる。彼ら彼女らは「心身ともに疲れ切って自信をなくし、他のもっと重い障害を持っている人達よりもはるかに自尊心や自己肯定…

私は母の道具?便利な人? 

私は母の道具か?母とやり取りする時に自分が道具か母の手足のお湯に扱われていると感じることがある。アスペルガー症候群と診断された方の身体感覚や世界の見え方は興味深く、母の言動、いままでの私と母の関係を理解するヒントになる。

母が「発達障害」と気づいた時

書店で気になって購入した本を読み、母が発達障害であることに気がついた。子供が必要とする共感など、心理的ケアの一切を母ら受けてこなかった。かなりの歳月を経てそれを知ったことは、自分という存在の根本が崩壊したような感覚であった。

カサンドラ症候群 母と私の場合

カサンドラ症候群とは正式な疾患名ではないが、家族やパートナーがであることにより、情緒的相互関係を気づくことが難しく、心的ストレスから不安障害、抑うつ、PTSDなどが起きている状態を指す。老齢の母と同居し始めて母の言動が理解できず、やり場のない…

ドラマ『結婚できない男』から母との付き合い方を学んだ

ドラマ「結婚できない男」は、母との付き合い方の参考になった。主人公の桑野は高学歴高身長・高収入であるが、社交性、協調性に乏しい。うちの母とは要素は全く異なるが共通点も大いにある。そんな彼の周囲の人々とのどこかずれたやりとりを楽しく見ている…

世間話は高度なコミュニケーション?

母とコミュニケーションがとれないと感じるのは、会話する時の表情が乏しいことだ。声の抑揚、声色の変化もなく、手振り、身振りもない。普段、私たちが何気なくしているコミュニケーションにおいて、特に意識せずに暗黙の了解、共通認識を使っているようだ。

自閉症スペクトラムの特徴 三つ組みと感覚の偏り

母の言動に認知症を疑うが、自閉症スペクトラムの特徴がみられることに気付く。大人の発達障害をよく聞くようになったが、割合や比率から言って老人の発達障害があってもおかしくない。

「過剰適応」の設定をOFFにする。

過剰適応とは真面目で何事にも几帳面に頑張ろうとする性格的特徴、本心をなかなか言えず、頼まれると断れない。他人の気持ちが敏感にわかるので、期待されることにした側明ければならないと思い込む。この傾向が強すぎると心理的な問題を生じる危険性がある。

人生は楽しみながら学ぶことなのだろう おそらく

教育(特殊)を学び、働く スローライフに移行 離婚 子育て~介護へ 教育(特殊)を学び、働く 40年近く前、私は大学で教育学および特殊教育学(当時の名称)を学んだ。 大学卒業後は、10年近くは発達に障がいがある子どもの教育、療育に携わった。 職場…

長い長い孤独のトンネルを抜けて

孤独のトンネルの向こうには何があるのか。過去の感情と記憶が現代の知見や知恵と融合し、新たな境地へと向かう。まだはっきりと見えない目的地へ進んでいく過程を穏やかに微笑み、楽しく歩む。