毒親(発達障害)と生きる

共感・肯定ゼロ 否定と操縦の子育てからの回復

「発達障害者は発達する」

 

 

「焼酎風呂」

最近、神田橋先生の本を読みはじめた。

先生は、診断をつけて薬を出すだけのiいわゆる精神科医というイメージとは違うかただ。患者さんが治るために漢方薬・Oリングテスト・整体・様々な養生法を取り入れている。

(現在はご高齢で鹿児島の病院で週に2日、診察なさっている。)

医療法人有隣会 伊敷病院|神田橋先生ご希望の患者様へ

 

www.iidabashi-mental.jp

 

先月くらいから、先生の養生法の一つ、「焼酎風呂」なるものを試している。

私の場合は焼酎ではなく、家にズブロッカがあったのでそれを使っている。

「イライラ解消・不眠改善に」

http://lhttps://tokusengai.com/_ct/17259420

 

私の場合は、風呂上りにすっきりした感があり、翌日もすっきり起きられた。

先生は「気持ちが悪い」と感じたらやめること、気持ちいいと思うことをやればよいと言われる。

 

発達障害者は発達する

 

この本の中で、「発達障害者は発達します」と先生は言われる。

本の前書きの中で、当事者たちも支援者もこの言葉にみな感動したとある。

私も深い感慨をもってこの言葉を噛みしめ、そして味わった。

そのことは後で書くことにして、この本の概要を記しておこう。

 

1 発達障害者は発達する。

 そして

2 2次障害は治せる。

そして

3 誤った治療による三次障害を阻止しなくてはならない。

そもそも

4治療なき診断はただの粗探し。にすぎない。だって

5患者の状態を少しでもよくするのが治療者の義務。

だろう。でも治療にあたるのは医療者だけでなく、

6当事者や家族が自分で、安価に、自宅でできる療育・養生のコツを考案するのも治療者の仕事。

 

 

「目の前にいる人をなんとか、少しでもラクにするのが医者の仕事」と言い切る。

 

 

発達障害って何?

神田橋先生の発達障害のとらえ方

発達障害とは、脳にシナプスの発育の遅れがあるということです。

シナプスの結合ミスが起きているということらしいです。どこがどのくらい遅れているでいろいろ表現方法は変わってくるのでしょう。だから症状は千人千通り。しかも一般の人との間にきれいな連続性がある。それは当然のことなんです。そして、うれしいね、脳には可塑性があるというエビデンスがどんどん出てきているでしょう。

 

だって長嶋さんが、歩けるようになっているもんなあ、しゃべったりさあ。オシムさんだって今またサッカーの論評したりしているでしょう。なのにどうして治らんと言えるのかねえ。

岩永

最近、運動することによって神経細胞を育てるのに役立つ栄養因子が増えるとか

高齢者でも神経細胞が増えるというエビデンス(科学的根拠)が出てきている。

 

脳の可塑性

 話がかみ合わなかった90過ぎの母と話が通じるときがあって、最近とてもびっくりした。

以前は何を言っても否定や批判、明後日の方の返事だったのに。

え~90過ぎたお婆さんにそんなこと起きるの?と思われるかもしれない。

神田橋 すごいのわね、高齢者の認知症の病棟にいる知的障害の人が病棟を仕切っている。どんどん頭良くなっているからね。で、人を助けたり、車いす押したりしてね。「だよ、そんなことしちゃ」とか注意したりしてね。そうするとだんだんせいしんじょうたいがよくなるんだね。役に立つ人になったんだからね。

頭のいい人はボケるけれど、もともと知的に障害のある人は老人になってもボケないね。

 

 

母の変化の理由は、週に一度通う、リハビリの効果かもしれない。

過去、散歩を含めて母が自分から運動するところを見たことがない。

これほど(5~6年)という長い期間、週に一度、一定量の運動するというのは、人生で初めてだと思う。

あともう一つ考えられる要素は、安心&安全な環境 だと思う。

誰にもペースを邪魔されずに、自分のことだけを自分でやる生活になってから、同じように5,6年経った。

そして、最後に私が母のありのままの姿受け入れ、母のペースでやれる部分を尊重し、常識的に考えられる親の役割を押し付けなくなったこと。

 

 

25年ほど前に私の関わる鍾愛を持った方々は、今のASD・ADHD・LDのようなタイプの障害ではなく、知的、身体的に外側からその障害の状態がはっきりとわかる人たちだった。

そういう彼ら彼女らも、彼ら彼女らのペースで、ゆっくりと発達していた。

そのことは日々実感していた。

その発達のさまを感じることが、当時は何よりの喜びだった。

 

 発達障害者は発達する。」

そして一般の人と連続性がある。

 

こう神田橋先生はそうおっしゃる。

みんな発達障害 とも言われる。

 

つまり、脳のシナプスの発育の遅れ、シナプスの結合ミスはみなに起こりうる。

脳には可塑性があるから、遅れはゆっくりと発達していくし、結合ミスは何らかの代替方法≒バイパスを通して補っている。

発達障害と分類されない人の脳もどこかに不具合がある可能性があり、不具合があっても何らかの方法で補っている可能性があるということだろう。

 

なるほどな~と思う。

リンゴやミカン、トマトの様子を思い浮かべてほしい。

リンゴ・ミカン・トマトとう特性は備えているけれど、きっちりと細部にまで同じ形のものなど存在しない。

ほうれん草、スイカ、ジャガイモ、なんだってそうだ。

犬や猫も、みな個性がある。

そうして、土壌・気候・環境によって違うものが現れてくるのではないだろうか?