トラウマは「脳」と「体」両方への働きかけで
理性脳が情動脳をコントロールしにくい
トラウマは、思考などにかかわる「理性脳」が自律神経系と深く関連する「情動脳」を十分にコントロールできなくなっている状態ととらえることができます。
心理療法は主に理性脳の働きを強化することで、脳の働きのバランスを取り戻す方法です。
一方、情動脳そのものの働きを調整するには身体的な活動を通した働きかけが有用です。
心は、脳内の活動だけで成り立つものではありません。脳と身体のつながりも心の一部です。体の状態を整えていくことも大切です。
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危険な状況に置かれたとき、こうだからこうしようなど理性脳(左脳)で判断していると間に合わないので、情動脳(右脳)が働き、身体的反応が起きるように仕組まれている。
この働きは危険な状況の時にヒトの命を守るための働きをしている。
トラウマがあると、脅威に対する感覚が敏感になり、通常の人には脅威のない事柄でも、危険や脅威を感じてしまうということが起きる。
危険や脅威を感じることが多くなると、普通であるはずの生活が非常時モードの連続になり、理性脳が情動脳の興奮を制御しにくくなってしまう。
情動脳の調節は身体活動で
身体的活動で情動脳の働きを調節していくことが可能である。
*体が自然治癒力を引き出す
身体は心の一部、体の状態を安定させることが、心の状態の改善にもつながる。
生活リズムを整える、日光を浴びる、しっかり食事をする、お風呂でリラックスする、適度な運動などなど、自然治癒力を高める効果がある。
*体のエネルギー(気)流れを整える
トラウマはエネルギーの流れを滞らせたり、流れの向きを変えたりすることもある。
タッピングは流れを整える効果がある。
http://www.jatft.org/stress-caring.html
*自律神経の調整
呼吸を意識する マインドフルネス瞑想など
*心地よいと感じることを増やす
各種セラピーやヨガ、ダンス、歌、アートなどの各種の趣味やペットとの交流等、
詳細を知りたい方は下記の本の第5章を上記のもの以外も紹介されている。
少しづつ進む
トラウマの場合、体への働きかけはとても有用だと思う。
それまでは、同じところをぐるぐると周回していたような状態だったが、体への取り組みをはじめたら回復のステップを上がっていることを実感した。
けれど、注意することは少しずつすすむこと。
身体に閉じ込められていた記憶が出てくることがあるので、一度に色々やらない、無理をしない等、スモールステップを踏んでいくことが大事だと思う。
自分に合いそうな療法&専門家を探し、回復の道を伴走してもらうことも、選択肢の一つだと思う。
身体への取り組み、私の場合
私の場合は、もともと身体を動かすことが好きだった(運動神経は良いほうではなくかなりどんくさい)ので、若い頃は各種スポーツ、トレッキング、キャンプなどを楽しんできた。50代を過ぎてからはガーデニングを始めた。
時には身体を動かしすぎて、酷使するような時も多かった。
自分の身体と感情のバランスをとることがかなり不得手だったように思うが、それもPTSDの症状の現れだったと思う。
若い頃は、瞑想やヨガのようなゆっくりとしたものはどちらかといえば苦手だった。
自分に向き合って身体に閉じ込めてきた不快な部分(トラウマ記憶)を感じてしまうのを、無意識に回避していたのだと思う。
トラウマを知り、回復の手段として、ヨガ(ゆったりしたもの・陰ヨガ)や瞑想(マインドフルネス)は短い時間から始めた。
不快を感じたら止めて、無理をしないようにした。
私の場合は、ヨガは不快な感覚がよみがえることが多かったので、3分くらいの短いマインドフルネス瞑想の方が続けられた。
最近は動画でいろいろなヨガや瞑想があるので、自分に合いそうなものを選んで自宅で取り組むにはとても便利だ。
私の場合、教室やサークルに通うとなると場所や人に対して緊張してリラックスできないので、自宅が最良だった。
安心と安全を感じる場所で行うこと、無理をしないことが、絶対条件だと思う。
また、上であげたタッピングは、効果が確認された療法であり副作用も少ないようだ。
動画を見ながら少しやってみたが、効果のほどはまだよくわからない。
*参考になりそうな記事を見つけたのではっておく。